2023年3月期決算説明会要旨
イベント概要
[企業名] | 株式会社ホープ |
[イベント種類] | 決算説明会 |
[イベント名] | 2023年3月期決算説明会 |
[日程] | 2023年5月12日 |
[ページ数] | 30 |
[時間] | 合計:22分、登壇:13分、質疑応答:9分 |
[開催場所] | インターネット配信 |
[出席人数] | ー |
[登壇者] | 1名 代表取締役社長兼CEO 時津 孝康(以下、時津) |
登壇
時津:皆さん、こんにちは。
株式会社ホープ代表取締役社長兼CEOの時津でございます。
ただいまより、2023年3月期の決算について説明会を行わせていただきます。
それでは、5月11日に開示いたしました決算補足説明資料をベースにお話をさせていただきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
それでは、2ページをご覧ください。
我々のグループ企業理念になります。「自治体を通じて人々に新たな価値を提供し、会社及び従業員の成長を追求する」というのを理念に掲げております。
続いて、3ページ、会社概要になります。
証券コード6195で、従業員159名となっております。事業内容といたしましては、自治体に特化したサービス業となっております。
続いて6ページをご覧ください。
今回少し変わっております。祖業であります広告事業、そして今伸びておりますジチタイワークス事業、今回初めて書いておりますが企業版ふるさと納税支援事業となっております。
続いて7ページをご覧ください。
決算サマリーの売上高、そして営業利益の開示になります。
前期に関しましては、売上高21億57百万円となっております。営業利益に関しましては1億81百万円となっております。前々期と比較をしますと、売上高としては95%ほどマイナスになっております。これはエネルギー事業撤退のためこういった数値になっております。
続いて2つの事業につきまして、広告事業売上高14億63百万円、セグメント利益3億41百万円となっております。ジチタイワークス事業ですね、売上高6億29百万円、セグメント利益2億21百万円と非常に堅調に伸びております。
続きまして8ページをご覧ください。
前期の数字になります。まず売上高21億57百万円、売上総利益が11億98百万円、営業利益が1億81百万円、経常利益が、1億60百万円となっております。そして最終的に当期純利益が50億28百万円となっておりますが、こちらに関しては、2Qに株式会社ホープエナジー株式の譲渡に伴いまして、特別利益が48億46百万円ほど計上された結果となっております。
続きまして9ページをご覧ください。
四半期ごとの売上高推移を3期分載せております。ただし、売上高としてはエネルギーを含んだ形となっておりますので、後ほどお目通しいただければと思います。
続いて10ページをご覧ください。
事業ごとの売上高を四半期ごとに開示しております。ジチタイアド、ジチタイワークス、そして企業版ふるさと納税、すべて順調に推移をしております。
続いて11ページをご覧ください。
四半期ごとの営業利益の推移を載せております。広告事業、ジチタイワークス事業、その他含めて順調に推移はしておりますが、4Qで賞与を含めた人件費の投資コストが重なっておりますので、4Q単体としては赤字となっております。
続いて12ページをご覧ください。
こちらは11ページの表をグラフ化しておりますので、後ほどご覧ください。
続きまして13ページをご覧ください。
各事業のセグメント利益率の推移を開示しております。まず左側の広告事業ですね、4期分ほど載せておりますが、広告事業はこの数年で計画通り規模の適正化により利益率の向上をしっかり実現をしております。前期に関しましては23.3%のセグメント利益率を出しております。
続いて右側のジチタイワークス事業です。成長フェーズではあるんですが、利益率、額ともに前期で大きく越えてきたかなと感じております。前期のセグメント利益率に関しましては35.3%、出しております。
続いて14ページ、15ページをご覧ください。
セグメント別の売上高を開示しております。まず広告事業ですね、前期に関しましては順調に売上高も推移しております。
続いて15ページのジチタイワークス事業ですね、今回から行政マガジンと、BtoGソリューション等の内訳を開示しておりますので、後ほどご覧いただければと思います。
続いて16ページをご覧ください。
連結のバランスシートを開示しております。なんといっても約2年半にわたるこの戦いが終わった、つまり債務超過を解消しております。純資産としましては7億42百万円プラスとなっております。あわせて有利子負債も大きく減少する形となっております。
続いて17ページは、3年分の純資産の推移を開示しておりますので、後ほど見ていただければと思います。
続いて18ページ以降になります。トピックスをお話させていただきます。
まず19ページ、人事に関するトピックスになります。
インフレ特別手当の支給、ベースアップ、および新卒初任給の引き上げをこの度4月に実施しております。目的としましては、こちらに書いてあるとおり、世の中のインフレにしっかり対応していくであるとか、優秀な人材の獲得というのを掲げております。
具体的な内容ですね、まずインフレ手当は一人当たり一律で55,555円を支給しております。続いてベースアップ、正社員は月額1万円、パートタイマーは時給60円のベースアップになっております。
最後、新卒初任給は、21万5千円のところから23万円へ引き上げております。
続いて20ページをご覧ください。
臨時株主総会、財務に関するトピックスになります。
まず一つ目、3月10日に無事に臨時株主総会が開催されておりまして、資本金が約6.5億円だったのが、3,040万円まで減資をされております。
もう一つが、社外取締役としまして、チェンジホールディングスの福留社長に就任いただいております。
最後、コミットメントライン契約になります。こちらみずほ銀行様と3億円のコミットメントライン契約を締結しております。しっかりみずほ銀行様が与信をつけていただいたというのが大きいかなと考えております。
続いて21ページをご覧ください。
広告事業におけるトピックスになります。まず一つ目、モチベーションチームアワード2023を初めて受賞をしております。広告事業として初の受賞となっております。
続いて気象庁のホームページバナー広告ですね、こちら3年連続で当社が運用をサポートするというのが決定しております。
続いて23ページをご覧ください。
今期の連結のP/Lを出しております。今期に関しましては売上高24億7千万円、営業利益2億25百万円、経常利益2億23百万円の予想となっております。トップラインに関しては約14%ほど伸びる予想になっております。営業利益に関しましては25%ほど伸びる予想となっております。今期に関しましては、やはり健全な成長というのを掲げてやっていきたいと考えております。
続いて24ページをご覧ください。
各事業セグメントごとの売上高の予想を出しております。広告に関しましては、約3~4年ずっとトップラインが下がっておりましたが、今期から少し上がっていく形になっております。今期は約16億ほどの売上です。9%ほどアップサイドです。ジチタイワークス事業に関しましては、今期に関しましても7億45百万円ということで18%ほどのアップサイドになっております。最後、その他の事業、いわゆる企業版ふるさと納税支援事業(を含む)ですね、こちらに関しましては前期が65百万円だったのですが、今期に関しましては1億26百万円で、約200%ほど伸びる、アップサイドを予想しております。
続いて26、27ページをご覧ください。
広告事業のマーケット等についてご説明申し上げます。全体マーケットが約161億円となっております。そのうち我々が8.2%前期でおさえておりますので、今期からやっとトップラインが少しずつ伸びていきます。どういうことかというと、新規媒体の開発等で少しずつマーケットを開拓していくというフェーズに入っているかなと思います。
ただし、引き続き一人当たりの粗利、生産性等は、可能な限り維持をしながら売上、そしてセグメント利益の向上と拡大を目指していきます。
続いて28ページをご覧ください。
ジチタイワークス事業のマーケット環境についてご説明申し上げます。日本全国の自治体様とお仕事をしたいという民間の会社が数多くこの時代の流れで存在しております。我々の中においては、対自治体プロモーション市場、マーケティングの市場というのが約250億円ぐらいは最低でもあるのではないかと考えております。その中で、約2.4%ですね、我々は前期、このマーケットを占有する形となっております。左側にありますように、約4.7兆円ほど、「役務」という形で行政マーケットは存在しておりますので、引き続きジチタイワークスといたしましてはこのマーケットの中で占有率を高めていくというのが今の方針と考えております。
続いて29ページ以降をご確認ください。
ジチタイワークス事業の方針に関して記載しております。基本的には前期と同様変わりませんので、29、30、31とお時間のある時にお目通しいただければと思います。
最後32ページですね、この事業を通じて我々が何をしているのかというと、コアコンピタンスの拡大と考えております。祖業である広告事業を通じて我々は自治体領域を攻めておりましたが、今このジチタイワークス事業を通じて、公務員の領域に少しずつ広げているという風に考えております。このビジネスを通じて、自治体ビジネスの一丁目一番地をしっかりおさえていきたいと考えております。
続いて33ページ以降をご確認ください。
企業版ふるさと納税支援事業に関してご説明申し上げます。こちらはIRとしては初めて開示する資料になるかと思います。ご存知のとおり内閣府が企業版のふるさと納税を強く推奨しておりますので、2021年9月から我々としてはサービスインをしております。そしてFY24/3月期より、レベニュー事業部として、一つの事業部化しております。前期最終的に自治体の協定件数が約109件、取れております。我々がサービス開始から集めた寄附金額が3.2億円の寄附を集めた形となっております。
続いて34ページです。
こちらは内閣府が出しております企業版ふるさと納税のマーケット規模の推移を開示しておりますので、後ほど見ていただければと思います。
続いて35ページです。
我々がターゲットとしている企業版ふるさと納税の企業の規模、法人数、あわせてマーケットキャップ、を開示しておりますので、こちらも後ほどお目通しいただければと思います。
我々としては、個人版ふるさと納税にサービスインするということはございませんでした。ただ結果としてあれ(個人版ふるさと納税)は、数千億マーケットまで伸びてくる形となっておりますので、この企業版に関しては乗り遅れることなく、しっかりこのマーケットでNo.1を取っていきたいと考えております。
続いて36ページをご覧ください。
中期経営計画および2020 VISIONについてご説明申し上げます。まず我々は、債務超過を解消した後に着手予定と皆様にご説明申し上げたと思います。実際、やっと前期債務超過を解消して純資産が7億4千万まで戻っております。ですので、今期以降ですね、しっかり我々経営陣の方で、今後の中期経営計画、そして今後の10年ビジョンに関しましては考えていきたいと考えております。
質疑応答
時津:ここからは、投資家の皆さまから事前にいただいたご質問に回答していきたいと思います。
まず一つ目、業績についてです。
4Q単独で赤字になった要因はなんですか?というご質問をいただいておりました。
回答といたしましては、4Qで賞与などの人件費やその他の経費の計上がどうしても4Qに偏ってしまったことから、単独で赤字となってしまいました。ただし、もともと2022年12月16日に発表した通期業績修正を踏まえると、4Qは営業利益で約75百万円の赤字予想としておりました。
したがって想定していない何かが発生した、ということではございません。
続いてのご質問になります。
社員にインフレ特別手当が支給されたそうですが、4Qが赤字になってまでインフレ特別手当を支給するのは、貴社の状況からすると時期尚早だったのではないですか?
というご質問をいただいております。ありがとうございます。
やはり世の中の状況が相当変わっておりますので、このインフレの中で人材をしっかり強化していくこと、採用していくことというのは今後、我々の世界を創出していくことに非常に重要なことかと考えております。ですので、このタイミングで優秀な人材をしっかりと獲得していくということは、ひいては将来の株主の皆様への還元につながると私どもでは判断をしております。
また、ご存知のとおり約2年数か月にわたって我々は債務超過の状況でございました。その中で、最大で80億まで債務超過額がいった中、それでも我々経営陣そして会社を信じてくれた従業員に、感謝と慰労の意味も含めて今回は支給を行っております。
続いての質問になります。
債務超過解消をしたということですが、率直に今の気持ちを教えてください。
というご質問をいただいております。ありがとうございます。
率直に、といいましても、1月には債務超過を解消しておりますので、4か月くらい前の話にはなるのですが、感覚としてはほぼほぼ99.9%くらいが潰れると思っていた、言われていた中において、これ(債務超過解消)をやり遂げた、成し遂げたことへの達成感はやはり持っております。あわせて、それでも会社を信じて株を買ってくれた株主の皆様、相当苦しい中においても我々を救うと判断してくれた銀行の皆様、そして最後の最後まで我々を信じてくれた従業員の皆に対して、心から感謝をしたいという気持ちでいっぱいでございます。
続いてのご質問です。
債務超過解消とのことですが、上場維持についてはいつわかるのでしょうか。
というご質問をいただいております。ありがとうございます。
我々は、6月末に有価証券報告書を提出の予定です。そちらのB/Sにおいて債務超過を解消していることを東証並びに福証が確認し判断される予定と聞いております。
続いてのご質問です。
チェンジ社との業務提携は進んでいますか?
というご質問をいただいております。ありがとうございます。
現時点でお知らせできる内容としては、先月(4月)24日にチェンジHD様、うるる様とジチタイワークスの業務提携を発表いたしました。今後もあらゆる分野で当社グループとチェンジグループとの事業でのシナジーをしっかり創出していきたいと考えております。
続いてのご質問になります。
新規事業の状況についてはどうですか?
というご質問をいただいております。ありがとうございます。
今回、IR資料上で初めてに開示いたしました企業版ふるさと納税支援事業が新規事業としてしっかり芽吹いてきていると考えております。
この事業に関しては新卒7年目の人間が部長職についてこの事業を引っ張っていっておりますので、これからしっかりとこのマーケットでNo.1になっていきたいと考えております。
あわせて、この2年間債務超過の状況ではあったんですが、空き家の事業も新規事業としてしっかり仕込んでおりますので、こちらも健全な成長を刻めるように、事業を成長させていきたいと考えております。
続いてのご質問になります。
この2年間を通じて、生き残ることができた理由はなんだと思いますか?
というご質問をいただいております。ご質問をいただきありがとうございます。
非常に難しい質問だと考えておりますが・・・、まず我々は自分たちの力で戦えるところは何とか勝つことができる、そういう組織、勝ち癖がついた組織かなと思ってますが、この約2年半に関しては、やはり自分たちの力だけではどうしようもないというところが多分にございました。ですので、生き残れた理由としては、やはり銀行様であるとか、監査法人も含めてですけど、様々な人たちが機会をくれた、チャンスをくれた、そして残った従業員が最後まで諦めることなく戦い続けてくれた、これがすべて相重なって結果として我々株式会社ホープグループというのは生き残ることができたんじゃないかなと考えております。
最後に
時津:最後になりますが、ここまでご清聴いただきありがとうございます。約2年と半年にわたって債務超過の状況でございましたが、無事にそれを解消できたことが嬉しく思います。それと同時に、6月末に有報を提出しますので、しっかり監査法人様の印鑑をいただいて、東証の判断をもらうまで、油断できないなと考えておりますので、最後まで気を抜かずにやっていきたいと思っております。
まずひとえにこの債務超過を解消できたというのはこのビデオを見ていただいております株主の皆様の応援、エクイティがあったからこそ我々は債務超過を解消できたと考えておりますので、その点についても非常に感謝をしております。
あわせて我々はこの99.9%くらい無理だと言われている状況の中で、なんとか生きながらえることができた、という一つの自信も持っております。これは経営陣もそうですが、ここで働く従業員も同様の感情を持っていると思っておりますので、この修羅場を生き残った、勝ち残ったという目線でもこれから、株主の皆様に応援していただきたいと思っております。
我々は今後、株主の皆様に、これだけ応援してくれた皆様にどのように恩返しというか報いていくかというと、たった一つです。業績を上げていくことだけです。利益を上げていくことだけです。ですので、我々会社としてはトリッキーなことをせずに、健全な成長をこれから数年かけて刻んでいきたいと思っております。それが、ひいては株主の皆様に恩返し、報いることになるのではないかと考えております。
2005年に会社を作ったとき、私は「自治体に特化したサービス会社を作りたい」と言っております。今は広告、ジチタイワークスの事業(マーケティングの事業)、企業版ふるさと納税の事業、空き家の事業、4つのポートフォリオ、プロフィット事業を持っておりますが、健全な成長を刻んでいくことで、少しずつですが、この自治体に特化したサービス会社に近づいているという感覚は持っておりますので、これから2年、3年、5年、10年、これを積み重ねることによって真の意味で世の中に必要とされる会社を我々の手で作っていきたいと考えておりますので、引き続き株主の皆様には応援していただければと思っております。
以上となります。最後までご清聴いただき、誠にありがとうございます。
[了]
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