外から来た私が、チームのためにできたこと。― チェンジから出向した木村 有那さんの1年間 ―

人事ブログ

インタビュイー|木村 有那(きむら ゆうな)さん

チェンジ社でITコンサルタントとして、民間企業向けプロジェクトや中央省庁向けDX支援に従事。2025年5月より1年間、ジチタイリンクへ出向。企業への制度案内や、寄附希望企業と自治体の取り次ぎ業務を担当しながら、経理報告の脱紙化・マニュアル・判断フローの整備など業務効率化に尽力。

ジチタイリンクが取り組む「企業版ふるさと納税」
企業が国の認定を受けた自治体プロジェクトへ寄附を行うことで、法人関係税等から最大約9割の税額軽減・控除が受けられる制度(地方創生応援税制/2016年施行)。
ホープグループで2021年より企業版ふるさと納税事業が開始されたのち、2025年7月に専任子会社ジチタイリンクとして独立。自治体と企業をつなぐ支援を行いながら、契約数・寄附実績ともに拡大を続けており、2026年3月末時点で605自治体と連携し、累計寄附実績は約28.8億円に上ります。

こんにちは。人事部の末永です。

ホープグループでは、自治体や民間企業との「人材交流(研修派遣)」を積極的に行っています。今回ご紹介するのは、企業版ふるさと納税事業を行うグループ会社「ジチタイリンク」へ、株式会社チェンジから1年間出向いただいた木村 有那さんです。実は、同社との人材交流は今回で2回目。

外から来たからこそ見えた課題に向き合い、チームの仕事を変えていった木村さん。1年間の取り組みや、その経験を通じて感じたこと、そして彼女自身の変化について、たっぷり語っていただきました。


緊張しながら迎えた、出向初日。

── チェンジ社でのご経歴と、今回ホープへの出向が決まったときの率直なお気持ちを聞かせてください。

チェンジではITコンサルタントとして、民間企業向けプロジェクトや、中央省庁向けのDX支援に携わっていました。出向が決まったのは本当に突然で……。

正直、それまで携わっていた案件にこれからも関わっていくんだろうな、と漠然と思っていたので、「あ、もう私は必要ないのかな」と感じた瞬間もありました。知り合いが誰もいない福岡へ行くことへの不安も大きかったですね。

── ホープについて、何か聞いていましたか?

ホープを知っている社員の方からは、「熱量の高い会社」と聞いていました。

でも私は、どちらかというとおっとりした環境で育ってきた感覚があったので、「どんな雰囲気なんだろう……」と、身構えていました。

しかも、前回ホープからチェンジに出向していた方から、「週のはじめは1時間早く来て掃除するよ」と聞いていたこともあって。「えっ!1時間も掃除するなんて……修行僧みたいな感じなの??」というイメージを抱いていたんです(笑)。

いざ来てみると、15分ほどで会議室や身のまわりを整えるくらいで、「あ、思ったより普通だった!」と安心しましたね。

── 実際に働いてみて、イメージとのギャップはありましたか?

営業の会社というイメージもあったので、ゴリゴリの体育会系なんだろうなと思っていました。

でも実際はそんなことなくて。例えば、上長が言葉では強いことを言っても、裏でしっかりフォローしてくれるんです。本音と建前をうまく使い分けている、という印象でした。

あと、皆さんが本当に明るく受け入れてくれたので、すごく安心感がありましたね。

チームのために、自分にできることを考えた。

── ジチタイリンクでは、どんな業務を担当されていたのでしょうか?

自治体と企業をつなぐ支援業務を担当していました。企業版ふるさと納税制度をご紹介する機会も多く、制度の概要を理解いただけるよう、とにかく必死でした。

そんな中で、メンターの方から「目の前の業務だけでなく、それ以外の時間の使い方を考えることも大事だよ」と声をかけてもらったんです。

そこで自分の働き方を振り返る中で、「周囲がもっと動きやすくなる環境を整えることでも、チームに貢献できるかもしれない」と思うようになりました。

── そこから役割を変えていったんですね。

当時は事業部が少しずつ大きくなっていくタイミングで、業務の型がまだ整いきっていない状態でした。まわりがみんな問い合わせ対応や事務作業に追われていて……。

働く中で、「ジチタイリンクの強みって企業と真摯に向き合う姿勢だな」と感じていたので、その環境を支えることが自分にできる役割だと思ったんです。そこから、日々の業務に加えて業務整備にも力を入れるようになりました。

“役職者の3時間”を減らしたかった。

── 特に印象に残っている取り組みはありますか?

経理への月次報告ですね。最初は全部紙で管理していて、寄附をいただくたびに申込書を印刷し、月末に課長と係長が自治体順に並び替えて読み合わせをしていたんです。

その作業に毎月3時間ほどかかっていて、「これは役職者のやる仕事じゃない」と思いました。

役職者の3時間は、平社員の私の3時間よりも価値が高いはずで。その時間を本来の業務や意思決定に使ってほしいと思ったんです。

── 具体的にはどう改善していったんですか?

申込書PDFの命名規則を統一しました。「自治体コード_自治体名_企業名」に揃えることで、フォルダ上で自動的に並ぶようにしたんです。シンプルですが、並び替え作業が不要になりました。これによって、年間約48時間の工数削減を見込めます。

── 進めていく中で難しかったことはありましたか?

「これって私の自己満足じゃないか?」という葛藤がずっとありました。余計なことをしていると思われてないだろうか、って。

でも、私の取り組みを正式な業務として組み込んでくれて、「ちゃんと意味があったんだ!」と感じられて嬉しかったです。

── マニュアルや判断フローの整備にも取り組まれたとか。

以前は業務に関するマニュアルがなく、人によって説明が違うことがあったんです。新人さんも混乱しやすくて、独り立ちまで時間がかかっていました。

そこで、寄附関連の業務について、マニュアルや判断フローを整備しました。4月から新たに配属されたメンバーがスムーズに独り立ちできたときは、「やってよかった!」と思いましたね。

ちなみに、教える際には最後に必ず「これは完璧な方法じゃないので、いいアイデアが浮かんだらどんどん言ってください」と伝えていました。チェンジで大事にしていた、“当たり前を疑い続ける姿勢”を残したかったんです。

“会社の軸”が、はっきり見える会社だった。

── 外から見たホープの印象はいかがでしたか?

評価がすごく分かりやすい会社だと思いました。コンサルの仕事って定性評価が多いんですが、ホープは定量と定性のバランスが取れていて、「何を目指せばいいか」が明確なんです。数字で見えるので、納得感があります。

── 文化として印象に残っていることはありますか?

時津社長がおっしゃっていた、「会社が大事にしていることを大事にできない人は不要である」という言葉です。最初は「なんて厳しい言葉なんだ」と震えたんですが(笑)。

今はその意味が分かる気がしています。多様性が求められる時代だからこそ、会社として大事にする軸が必要なんだと思います。個性があるからこそ、その考えに共感する人が集まる。そんな組織の強さを感じました。

“自分から動いても大丈夫”。そう思えた1年。

── 木村さん自身、この1年間でどんな変化を感じていますか?

もともと私は、組織の中では相手の様子を見るタイプで、人と関わることへのハードルもすごく高かったんです。でも皆さんが明るく受け入れてくれたおかげで、「自分から動いても否定されない」と感じられるようになりました。

以前の私だったら、このインタビューを受けることも想像できなかったと思います(笑)。対人関係へのハードルは確実に下がりました。

── 業務を通じての変化はどうでしょう?

組織の中で人と仕事をする難しさを、身をもって学びました。別の課に「これをお願いできませんか」と一つ頼むだけでも、簡単にはいかない。そういう経験を重ねる中で、「今どうするのが全体として最適か」という視点で考える習慣がついてきた気がします。

これは最初から学ぼうと思っていたわけではないんですが、ジチタイリンクで働く中で自然と身についた、一番大きな学びだったと思います。

チェンジへ戻る今、思うこと。

── 業務改善に力を入れつつ、日々の企業対応でも事業部の目標達成を支えていましたね。

業務改善と企業対応の両立に向き合い続けた1年でしたが、結果的にチームの目標達成を支えられたことは、自信につながりました。

出向最終月に実施された成果発表会でも、「自ら課題を見つけて組織の仕組みまで整えた行動力がよかった」という言葉をいただき、両社にとって価値ある取り組みができたと実感しています。

── 出向という大きな挑戦でしたが、当初の目的は果たせましたか?

100点満点ではないかもしれません。でも、「道筋がうっすら見えた」という点では今回の出向は合格点だと思っています。

自分がどういう特性をもっているのか、どんな役割で力を発揮できるのか。その輪郭が見えてきました。チェンジに戻ってから何ができるか、まだ全部を言語化できているわけではありません。ただ、この1年間で得た経験を、「成果」や「価値」として還元していきたいと思っています。


外から来た視点で課題に向き合い、仕組みを整え、チームを支えてくれた木村さん。「不安で具合が悪くなった」という初日から1年後には、なんと自ら送別会を企画するほど、すっかりチームの一員になっていました!

その姿からは、ジチタイリンクの温かい組織風土が伝わってきます。

異なる文化や価値観に触れることで、人も組織も少しずつ変わっていく……。今期ホープグループが掲げる『いい意味で、ぶっ壊す』にも通じる、そんな学びのある出向だったように思います。

チェンジへ戻った木村さんの、今後のさらなるご活躍を応援しています!


【人材交流に関するお知らせ】
ホープグループでは、引き続き自治体・民間企業との人材交流(研修派遣)を募集しております!
ぜひ、過去の人材交流の記事もあわせてご覧ください。

自治体職員、民間企業で空き家問題の解決に挑戦。―アキソル運営室 古澤望―(小郡市役所より研修派遣)

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