損失80億円

代表ブログ

2020年12月中旬から1月下旬まで続いたJEPX(日本卸電力取引所)の価格高騰により我々は2か月で約80億円もの損失を出す事になりました。

その内、インバランスと言う大手電力会社の送配電部門に支払うペナルティーが約65億円になります。
(速報値が2月に出て確定値は3月8日です。その差は約20億円程ズレが生じました。このズレが後々大変な事になります、詳細は後ほど)

 

■30億円が1週間でなくなる

経済産業省資源エネルギー庁がインバランスの異例の上限設定を急遽行ったのが1月15日になります。それらは1月17日から適用となりました。
結果として当社の場合、最高値で1kWh当たり511円ものインバランス(ペナルティー)を払う事になりました。(1月11日9:00~9:30供給分)

当社は、2016年の電力小売完全自由化から遅れる事2年、2018年3月にライセンスを取得し電力小売事業にサービスインしました。
勿論リスクシナリオを当社でも考えましたが、今回の事象はそれを約3倍近く超えてきました。

過去の市場価格高騰が全く参考にならないレベルまで市場が高騰したのです。
株式マーケットと違い、STOP高、STOP安も無い、サーキットブレーカー制度も無い電力市場。電力自由化のあるべき姿に向かう過程の市場が故に、これらの結果になりました。

 

制度上こうなる可能性はあったんだと思います。
そこまで想像力が及ばず、経営者として、電気を社会のインフラである自治体に供給する会社として先を読む力、想像力、リスクヘッジ能力全てにおいて足りていませんでした。

その代償が2か月で約80億円の損失として表れたのだと思います。
当社が約16年かけて貯めた純資産が約30億でしたが、それらは約1週間で無くなりました。

 

■資金調達の背景

次は4月30日に発表した資金調達の背景についてです。
様々なプランが出ては消えを繰り返し、最終3案ほどになりましたがまさにバックアッププランが本丸になりました。

当初インバランス速報値約45億円想定のタイミングでは、金融機関から追加での借り入れを行い時間をかけて債務超過を解消するファイナンスを行う方向で進めていました。
しかし、約20億もインバランスが上振れした事で全てご破算となりました。

 

余談ですが、日本の証券会社はGC注記がついた時点で基本的には一部を除いた新規のエクイティファイナンスの引受は難しくなります。
間接金融も基本的にはGC注記、債務超過転落だとニューマネーは困難です。


当社の場合、インバランスの速報値ベースではメインバンク様が頑張って下さり概ねの目途がたっていただけに、インバランスの約20億上振れは相当な打撃となりました。
ですので3月8日のインバランス確定を受けて正式にエクイティファイナンス1本に絞り債務超過解消を目指すことになりました。

その中で4/19に通期予想を開示し債務超過転落を知る事になり、お二人(福留大士氏 浮城智和氏)が、
「何か出来る事はないか? ホープは潰れては駄目な会社だと思う。」と仰って頂き新株を引き受けて頂きました。
第三者割当増資で福留大士氏に3億円、浮城智和氏に1億円、私個人で1億円、社債含めたワラントで約40億円。
トータルで約45億円のスキームになります。


勿論株価次第にはなりますが、債務超過を脱する1つ目の矢を放つことができました。

 

機関投資家の方々からもかなり変わった調達をされましたね・・・と言われますが、出来る事を全力でやった結果です。
債務超過解消には利益を出すか資本金として調達するしか無いので今後もやれる事、全てやります。

 

■今後の方向性

次に今後の方向性に関してですが、来期は過去最高の売上高を計上する予定です。
これは自治体の予算執行のサイクルと入札時期の特性上、2020年の11月から2021年2月にかけて落札した件数、つまり2021年4月に供給開始となる契約数が過去最高になるためです。
しかしながら、この原価高騰を受けてエネルギー事業に関しては再度検討したいと思っています。改めて方向性やスキームが固まり次第開示したいと思います。


創業から広告事業を通じて約84.4億円、エネルギー事業を通じて約320億円程、自治体の「財源確保」に貢献してきました。改めて当社の企業価値はここにあると思っています。
(※FY2021 3Q累計)

さらに今では「ジチタイワークス」を通じて、自治体の適切な予算執行、自治体職員の情報の非対称性を解消しています。
志はまだ道半ばです。まだまだこの日本には当社の介入できる余地が沢山あると信じています。日本で唯一の自治体に特化したサービス会社を目指し続けたいと思います。
その為にまずはこの窮地を何とかしてサバイブするそれだけだと思います。

 

■最後に

5月末日で行使を終えた株式数はトータルで65万株です。トータル発行が約330万株ですので19.6%が終わりました。
上記の増資も含め5月の調達金額は1,271,874,695円となりました。
3Qの決算説明で行った機関投資家面談は41件です(予定も含む)。まだまだ茨の道は続きますが1歩1歩前に進みたいと思います。

暗いニュースばかりの当社でしたが、祖業である広告事業も順調で外務省(2012年、2013年契約締結)に続き気象庁(2021年)とも今回契約締結を行いました
今回の契約はテクノロジーを活用した広告配信になるので、自治体の広告市場のルールを大きく変える可能性を秘めてると私は思っております。

『ジチタイワークス』関連の事業も非常に順調で、官民連携を促すBtoGマーケティングではコロナ拡大防止に向けた業務も受注しています。
自治体に医師を派遣するという今まさに必要とされているソリューションを様々な企業様と提携し提供させて頂いています。

ブレる事無く当社にしか出来ない付加価値を提供し続けたいと思います。

今当社にとって株の流動性がとても大事です。ワラント行使と社債発行の条件にはこの流動性が非常に影響します。一単元でも長い目で見て応援頂ければ嬉しく思います。