特別利益
代表ブログ
前回のブログから約1年程あいてしまいました。
前提条件が目まぐるしく変わり続けたため、皆様に何をお伝えできるか判断が難しく、
ブログを書くことが出来ず申し訳ないと思っていました。
又、正直に言うと思考を整理し何を伝えたいのか?伝えるべきなのか?も定まらない約1年でした。
さて当社のエネルギー問題が2020年12月に勃発し、
株式会社ホープエナジーに終止符が打たれたのが、2022年3月25日になります。
子会社である株式会社ホープエナジーは、
負債総額概算300億円という形で破産となりました。
日本の電力自由化の波に乗り、安価な電力を提供し自治体のコストを削減するという着眼点は良かったのですが、結果としてJEPX(日本卸電力取引所)での価格高騰が起きてしまい、この事業の構造的な問題、前例のない価格高騰を前に、事業継続を断念せざるを得ませんでした。
債務超過の定点観測としては過去ブログをご参照ください。
2023年3月期の第1四半期を終えて、約54億円の債務超過額となっておりますが、その構成要素の内の約48.5億円が上記株式会社ホープエナジーの株式の評価的な勘定(組織再編により生じた株式の特別勘定)という形で親会社であるホープ(6195)の個別B/S負債勘定に計上されております。(2022年3月期決算説明会動画 4分48秒より)
株式会社ホープエナジーは破産手続開始決定(2022年3月25日)に伴い、会計上ホープの連結対象からは外れることになりましたが、株式会社ホープエナジーがホープの連結外となっても、この約48.5億円の評価的なマイナス勘定についてはホープの負債勘定から直ちに外れるものではないということで、残る形になりました。
他方、会計基準上、「組織再編により生じた株式の特別勘定」は、有価証券の処理に従うと定めてあり、有価証券の処理は、「金融商品に関する会計基準」という会計基準に則って会計処理をすることとなります。
これらを踏まえ、本日の取締役会で、株式会社ホープエナジーの株式売却を決定する運びとなりました。
■株式会社ホープエナジー株式の譲渡に伴う業績予想の修正及び特別利益の計上に関するお知らせ
株式会社ホープエナジーの株式の売却により、この約48.5億円は負債勘定から取り崩され、債務超過額は約5.9億円となります。(注:第1四半期末の連結純資産に単純に当該約48.5億円を加算した額であり、本日時点の金額を表明するものではありません。)
この約48.5億円はP/L上、特別利益となります。売上高20億円程度の会社が、この特別利益計上となるのは「???」となる方が多いと思いますので、改めて補足させて頂きました。
2020年12月の上半期決算は純資産約29.5億円、自己資本比率32.6%であったのが、1カ月で債務超過45.4億円 に転落となりました。
0からやり直します、2度と同じような間違いは起こさないと誓いたいと思います。
又、約338億円(2022年7月19日時点)という負債に関して株式会社ホープエナジーを経営していた者として今後どう向き合い、社会的責務・使命を果たしていくのか、私自身、答えは見つかっておりません。
払うべきものが払えずに破産しご迷惑をおかけした相手がいる、という事実は変わらないので考え続けたいと思っております。まずはこの状況から逃げることなく、立ち止まらずに前に向かっていきたいと思います。
約2年間に渡り潜ってきた修羅場には、とんでもないものがあります。
人間の「心」を垣間見たエピソードは沢山あります。
同時に経営者としての限界も知り、本当に多くの人達に助けられてきた2年間でした。
正直に言うとホープグループが生きているのが不思議なくらいです。
その辺は改めてブログにまとめたいと思います。
最後になりますが、2022年6月末時点で当社には7,300人を越える株主の方々がいます。
ここまで応援、投資頂き誠に有難うございます。
そしてこんな状況でも辞めずにここまで一緒に闘ってくれた社員にも心から感謝をしています。
まずは全社一丸となり、この債務超過を解消するべく全力でひとつひとつ丁寧にやりたいと思います。