<第33回株主総会トークセッション>自治体の現場からホープの成長を作る
インタビュー
<第33回株主総会トークセッション>自治体の現場からホープの成長を作る
2026年6月26日(金)に公益財団法人アクロス福岡 円形ホールにて「第33回定時株主総会」を開催いたしました。
株主総会終了後、株式会社ホープ取締役CFO大島研介、株式会社ホープ執行役員種子田宗希によるテーマ「自治体の現場からホープの成長を作る」のトークセッションを行いましたので、その様子をレポートいたします。
<登壇者>
株式会社ホープ取締役CFO 大島研介
株式会社ホープ執行役員 兼
株式会社ジチタイワークス ライフコネクト事業部 ビジネス開発部 部長 種子田宗希
以下、「大島」「種子田」と表記しております。
大島:ここからバトンを私が受け持ちまして、インタビュアーという形で種子田とのセッションをモデレートさせていただきたいと思います。カンペも用意してますのでご了承ください。自治体の現場を知る種子田さんがホープの次の成長をどう作っていくのか、というところをテーマにセッションを展開してまいりたいと思います。
まず自己紹介いただいて、その後、6つほど質問を用意してます。最後に皆様からの質疑応答があればお受けしたいなと思っておりますので、20分ほどお付き合いいただければと思います。
では、早速なんですけれども、自己紹介をお願いいたします。
種子田:はい。皆様おはようございます。よろしくお願いいたします。
株主の皆様このような貴重な機会をありがとうございます。ジチタイワークスの種子田と申します。
私は18歳で自治体職員になりまして10年半ほど3つの課を経験させていただき、ホープに2015年に入社させていただきました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
大島:はい、ありがとうございます。では早速1個目の質問まいりましょう。今お話がございました通り、宮崎県小林市役所からホープに転職いただきました。2015年にホープに入社というところですね。ホープに転職した理由というものを当時の問題意識も含めて、ご回答いただければなと思うんですけど、いかがでしょうか?
種子田:はい。私は当時28歳であったんですけども、個人的な理由がまずは強くて、自分の力がどこまで試せるのかなっていう思いは正直ありました。公務員というのは、年功序列な傾向があると思いますが、40歳ぐらいにならないとマネジメントができない。50歳になってやっと部長という立場になれて、一定の裁量権をいただけるという特性もあるんですけども、そういったところに早くチャレンジしたいなという思いは正直ありました。なのでベンチャー一択で探していました。
大島:なるほど。その小林市役所でさらにそこを突き詰めていって小林市を自らの力で変えていくみたいな方向性は思わなかったですか?当時は。
種子田:はい。自治体という業界はすごく好きだったのでやりがいとか価値を感じていましたが、逆に外から変えられるんじゃないかなと思って転職させていただきました。
大島:1つ、変えたいと思ったエピソードだったり、問題意識を持ったポイントとか、行政って幅広いじゃないですか。そういうポイントとかあるの?
種子田:はい。すごく俯瞰した言い方になるんですけども、自治体の中にいると、なかなか他自治体の成功事例や失敗事例の情報があんまり入ってこない状況だと考えていました。この後のジチタイワークスの話にも繋がるんですけど、そこの情報のインプットなどは変えたいなと思っていました。
大島:ありがとうございます。じゃあ次の質問ですね。まさに今お話しいただいたと思うんですけど、ジチタイワークス創刊時に実現したかったこと、というところです。
直接創刊に携わられた、種子田さんが創ったとホープ内では言われております。このジチタイワークスを創刊する、これを通じて実現したかったことがあればお聞かせいただけますか。
種子田:はい。一言で言えば役所の成功事例や失敗事例をもっとシームレスにしたいなっていう思いがありました。
少し背景を話させていただくと、自治体は福岡市がやっていることも札幌市がやってることも、共通の法律があったりするので、応用しやすいと思ってます。国が本社であれば、1788支店がいっぱいある、みたいな発想を私は持っていて、ただそこの先進事例や失敗事例を学ぶために視察とか勉強会とか改善事例大会とかやってて、私もそれに過去参加してたんですけど、それはイベントに行かないと得られない、ネット上にはあまり落ちてない。そういうメディアも少ないみたいな状況が私はもったいないなと思っていたので、そこは民間の力で価値を提供できるんじゃないかなっていうイメージがありました。
大島:なるほど。入社当時からこれを創るんだ、と思いがあったんですか?
種子田:いえ、そこまで綺麗なストーリーではなく、上場後に新規事業の開発担当になった時に、「だったらこれだろう」と、そこで改めて思い直したというのはあります。
Q3 ジチタイワークスは、ホープにとってどのような事業基盤なのか

大島:なるほど。ありがとうございます。
では、次はQ3ですね。ジチタイワークスはホープにとってどのような事業基盤なのか、というところでちょっと抽象的な質問になってるんですけれども、外から見るとジチタイワークスって公務員の方々からは行政マガジン、メディアという印象が強いと思うんです。ただ裏側ではいろんなサービスをジチタイワークス内で展開していて、まさにホープの事業基盤を作る重要な 1つの事業だと思っているので、その点を実際にジチタイワークスを立ち上げられた種子田さんの視点で、お答えいただきたいなと思います。
種子田:はい、ありがとうございます。株主の皆様にも是非知っていただきたいなというところではあるんですけども、例えば事業基盤を成長を支える価値を提供する土台だと位置づけるのであれば、ブランド、ネットワーク、データベース、このあたりがジチタイワークスが支える、事業基盤と言える象徴的なものなのかなと思っております。
大島:さらに説明いただくとしたらどんなことでしょう?
種子田: はい。まずブランドなんですが、私自身もここまでかと思うエピソードなんですけど、まずジチタイワークスのマガジンの認知度が全国の自治体職員の95%に認知されていて、理論上100万人ぐらい職員さんがいらっしゃるとしたら95万人の方に知っていただいてることになります。多分そこまで業界で圧倒的に認知度を持ってるメディアは日本ではそうないんじゃないかなと思っております。
ただその数字以上に、例えば展示会とか自治体さんに営業に行くとか、いろんな場面で自治体職員さんと触れ合った時に「ありがとうございます」と言われるんです。「いつも読んでます」と言っていただける。この良い関係はなかなかの競争力になっているんじゃないかなと思っています。1つはそこですね。
また、そのブランドやデータベースがあるので、私の中では掛け算ができると思ってるんですよ。知っていただけてるので、例えば元々はマガジンの創刊で広告マネタイズしかありませんでした。そこにそれだけ知っていただけてるしリーチする力があるので、セミナーの集客もおそらく日本で一番公務員を集客できる力があると思います。なのでセミナーという商材が生まれました。次に公務員さんという個人軸で見た時に、仕事以外の生活面にもさまざまな悩みや検討テーマがあることが分かってきました。現在は、そうした公務員の関心領域と弊社の集客力・信頼接点を掛け合わせながら、新たな事業機会を模索している段階です。
さらにこの基盤があるので、グループ会社のサービスの拡販にもジチタイワークスが活用されていて、企業版ふるさと納税やアキソルなど、いろんなものを自治体さんに届けるのに、私たち(ジチタイワークス)以上に、最短かつ効率的にまず知っていただくというレベルでは、ないんじゃないかなっていう風に思ってます。
大島:ありがとうございます。非常に重要なお話を伺いました。深掘らせていただくと、やはり先ほど株主様のご質問にもあった通り、この成長が踊り場なんじゃないか的なところはあるんですけど、今種子田さんがおっしゃった通り、ジチタイワークスの中でもいろんなジャンルを拡充していけるし、ジチタイワークスのレバーをグループ内で掛け合わせることで、より成長戦略に跳ね返すことができるんじゃないかっていう風なお話ですね。
種子田:はい、おっしゃる通りです。さらに付け加えるのであれば、やっぱり未来の事業創造ですね。ジチタイワークスには読者アンケートであったりとか、ジチタイワークスとして親交がある公務員さんも多数いらっしゃるんですね。私たちが話をすると「今これに困ってるんです」とか「勉強会に来てもらえませんか」というお声から、教育委員会の講師が現役の方が来てくださるとか、その強固な生の声を得られるネットワークがあるので、困り事があるのであれば、これから AI もありますのでAI に分析させて、きっと最大公約数的に「この事業が当たるはずだ」というような予測をどの会社よりもできるんじゃないかなみたいな考えです。
Q4 今期のテーマは「いい意味でぶっ壊す」ですが、何をぶっ壊しますか

大島:ありがとうございます。では次、今期のテーマ「いい意味でぶっ壊す」について、具体的に今お考えのこと、何をぶっ壊したいかをお聞かせいただけますでしょうか?
種子田:仕事の前提や価値観かなと思ってます。結論はAIの活用に行き着いちゃうんですけど。例えば資料作りは人がやって何時間かかるものとか、リサーチはインターネットで検索してやるものみたいな。それ全部覆ってるじゃないですか。全部AIがでてきて。そんなイメージがあります。
大島:AIをご自身でもう毎日のように当たり前に使いこなされている。
種子田:はい、おっしゃる通りです。特に私の中でこういう使い方をしなきゃなって思ってるのは、定例ミーティングを一例に挙げると、時間の使い方なんですが。週に1回、月に1回ミーティングをするんです。進捗とかを確認するので。すると大体持ち帰るんですよ。「ここのところじゃあ今度調べてきて来週やろうか」と。ただその来週やろう、がもはや必要ないんじゃないかなと思ってて、その場でClaudeに読み込ませて「ちょっと分析結果出して」と言えば、そこで判断材料が揃ってミーティング内で結論が出る。そうなると7日後にやるはずの会議の判断が手前の1週間前に来るのでめちゃくちゃスピード感が出ると思うんです。そこをいかにデータを持ってるからこそ判断できる材料がジチタイワークスにはいっぱいあるので、逆にデータをどう活用しやすくするのか環境整備のところを今はぶっ壊したいなみたいな思いがあります。
大島:働き方が180度とは言わないまでも、だいぶ変わってきてますね。
種子田:そうですね。もう1つ付け加えるなら、自治体マーケットって結構アナログなんですね。紙媒体やファックス、そういったもので行政の方に読んでいただけてるし、私たちのマッチングも人が介在したりとか。そこも強みなんですが、そこに AIとかで先ほど森さんからも行動履歴みたいな話ありましたけど、もうちょっとロジカルにデータベース上でマッチングの精度を高めることができれば、それはもう圧倒的な競争力になるイメージです。
大島:ありがとうございます。他にぶっ壊したいものなんかあったりしますか。
種子田:いえ、AI1本で考えてます。
大島:AI1本。わかりました。逆に守りたいものがあれば是非お伺いしたいんですけど、いかがでしょうか?
種子田: そうですね。真っ先に思いつくのは弊社の風土とか、価値観、文化だと思います。弊社は人を競争力にしてる以上は、その人の気持ちとか向かうべき方向性への一体感とか、そこが強みだと思うので、ここを守っていきたい。そういうイメージがあります。
Q5 種子田から見る取締役3名が担っていること、そこに対して種子田は何を担えるか

大島:はい、ありがとうございます。そんな人の文脈で次の質問ですね。
種子田さんから見る常勤取締役3名が担っていること。そこに対して、種子田さんは何を担えるとお考えでしょうか。
種子田:はい。社長、森さん、大島さんですけども、やはり取締役3名は全体戦略というか、会社の組織も事業の大きな方針を示されてる立場だと思っていて、特に社長は創業者でもありますので、全く替えが効かない唯一無二というようなイメージです。
その中で私の力を発揮できるところですね。当面はその事業戦略の部分、経営陣が描いたものをいかに事業戦略上、成長に変えていくかっていうのが私の役割かなと1つは思います。具体的には、繰り返しになっちゃうんですけども、ジチタイワークスというものがまだまだ伸ばせると思っていて、その掛け算の仕方や深掘りの仕方でもっと成長を描けると思っているので、多分現時点では自分のリソースはそこに当てた方が、ちょっとおこがましいですけど、会社は成長するんじゃないかと思っています。
大島:社長や森さんが「この山目指すぞ」って言ったのに対して、登り方とか目指し方っていうのを「こっちの方が近いんじゃないか」と考えていくようなイメージですか。
種子田:はい、おっしゃる通りです。あとはちょっとこれは大いなる勘違いかもしれませんけど、今日のテーマに紐づけるわけじゃないんですけど、自治体職員であったという経験を持ったメンバーが上場企業のボードメンバーにいるっていうのは、結構私の中ではいいなと思っています。他社さんとか見てもあんまりいない気がするんですよね。上場企業レベルで執行役員に元自治体職員がいる。他社さんを見ると、弁護士系や医者系の仕事で専門家が経営陣にいるとかってたまにありますよね。そんなイメージで自治体の中にいた人が経営ボードメンバーにいるっていうのは、いいんじゃないかなって思っております。
大島:ありがとうございます。では最後の質問です。自分はここが欠けている、弱いなと思う部分です。赤裸々に語っていただけるかというところですが、是非お願いいたします。
種子田:はい。これもたくさんあるんですけど一番自分の頭を占めるのは、組織力とかマネジメントのところです。具体的には、マネタイズとか成長させるっていうのが好きなんです。なので130%成長とか150%成長とかすごいモチベーションが湧くタイプで、そういう成長の実現に携わらせていただいた経験もあるんですけど、そうなると歪みが生まれると思っています。ポジションが足りない、規模を拡大するとクオリティが悪くなるというのは世の常だと思うので、そこを仕組みとかで本当は先回りして防がないといけないんですが、防げずにちょっとクオリティが一旦落ちそうな危機を迎えるとか、社員が疲弊してしまうとか、そういったところが今まで失敗として浮かぶので、弱みというか、欠けている部分として挙げさせていただきます。
大島:組織面だったり業務の仕組みというところですね。ちなみに、過去の反省点を踏まえると、今はどのように対応をしていらっしゃるんですか ?
種子田:はい、ありがとうございます。今 1 つ思ってるのは「適切に頼る」っていうのは大事だと思ってます。全てを自分でやらなきゃと思って部長を降格した時もありましたけど、その時は全部を自分がやらなきゃと気持ち的にも追い詰められていました。ただ今は、部下である課長ですとか、ジチタイワークスという会社は2部長制を取ってるんですけど、もう1人の部長がめちゃくちゃ組織マネジメントとか全体のガバナンスみたいなものを整えるプロみたいな方なので、逆にその方がいるから私はマネタイズの方に今は振り切れているっていう感覚があります。その他ガバナンスが弱くなることで法務面などで致命傷になるのは絶対にダメなので、常に法務課やコーポレート部門とも連携させていただきながら、総力戦で乗り切らせてくださいっていう感覚は今はあります。
大島:ありがとうございます。まさにホープグループ一丸となってというところに、種子田さんも意識を向けられているというところですかね。
以上で質問は終わりなんですけど、何かお伝えしておきたいこととかありますか?
種子田:はい、株主の皆様、改めてありがとうございます。弊社に期待いただけていると思っておりますので、私自身はジチタイワークスを成長させて、価値提供をもっと増やす立場であるという自覚は十分ありますので、本当に期待してお待ちいただけたらなと思います。ありがとうございます。
大島:では最後に、質疑応答ということで質問をお受けできればと思いますが、会場の皆様からご質問あればいただきます。
質問① AI にできないこととか、AIでは叶わないことみたいなところが強みになるのかなと思うんですけど、ジチタイワークス及びホープの場合、それは何で、どういうところを今後可能性としてどう考えているのかお聞きしたいです。
大島:ありがとうございます。種子田さんにお答えいただくのがいいと思うのですが、いかがでしょう。
種子田:ありがとうございます。まず一般論になってしまうんですけども、問いを立てるとか、どこに向けて AIを使うのかっていう方向性のところは絶対に人が介在すると思っています。AIはあくまでツールなので、何を分析させるのか、どういうデータを持たせてどういう解が欲しいと頼むのか。AIは勝手には動きませんので、そこは競争力というか大事なポイントかなと思ってます。
事業的には、人の気持ちの部分ですね。公務員さんに価値提供したいとか自治体にもっと喜んでいただきたいというような、弊社の理念みたいなものはAIは代替できないはずなので、そこの思いみたいなものとか、公務員さん、協賛企業さんとかも喜んでくれてるよね、みたいなところは人の大事なところかなと思ってます。
大島:ありがとうございます。何を指示、プロンプトって呼ばれますけど、何を明確に指示するのかっていうところと、あと無味乾燥な回答に自分の血を通していくみたいな感じですね。
種子田:そうですね。そこはもう人のやっぱり個性というか、生きざまとか思いとかが出ると思ってます。
大島:ありがとうございます。では、あと1問くらいお受けできればと思うんですけど、是非お願いします。
質問②:ありがとうございます。色々聞かせていただいて、自治体のこと詳しくは知らないんですけど、お話を聞くと、種子田さんは自治体を辞められてホープに入られたという事ですが、やはり1700ある自治体の中に種子田さんみたいな、まさにホープを作っていくっていうことが大事なんじゃないかなっていうのは聞かせていただいて感じました。例えば各地方自治体の中の公務員の方々を研修とか学びを作るとか、それを横串で自治体の人たちと一緒に。先ほど新人の方が紹介ありましたけど、自治体の新人の方たちがみんな集まってその地域の中の自治体の公務員のホープを作っていこう、みたいなことができたら自治体にとって人が力になっていくと思うので。感想にはなりますが、そう思いました。
種子田:ありがとうございました。今のご感想で1つ、いつかやれたらいいなと考えていたことが浮かんだんですけども、新卒の公務員の方、若手の離職も問題になってまして、そこをケアできたらなって思いがあるんです。また、ビジネス的には、公務員の方って基本的に離職率が低いので、最初に弊社と関係を持たせていただければ、ここから30年40年とジチタイワークスを使っていただける、ホープグループを頼っていただけるといった筋道ができると思うので、上流の部分からいかに関わらせていただくか、みたいなのは面白そうだなと思っております。
大島:ありがとうございます。では以上でこのトークセッションを終了とさせていただきたいと思います。皆様、ご清聴ありがとうございました。
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